製造装置の摩耗・錆・潤滑課題を減らす
樹脂製静圧気体軸受
製造装置の駆動部では、わずかな摩耗粉や錆、油・グリースのにじみや飛散が、製品品質・衛生管理・設備の安定稼働に影響することがあります。
特に、次のような課題はないでしょうか。
- 水気環境で軸受の腐食・錆が発生し、寿命が短い
- 油・グリース管理の負荷が大きく、保全工数がかかる
- 摩耗粉・異物の発生により、コンタミや品質不良が発生する
- 軸受の交換頻度が高く、設備停止時間が増えている
静圧気体軸受:圧縮空気で
軸を浮上支持する非接触構造
スターライトの樹脂製静圧気体軸受は、 圧縮空気で軸を浮上支持する「非接触」の構造です。
外部から供給される圧縮空気によって軸受すきまに気体膜を形成し、 非接触で軸を支持します。
運転中の軸と軸受の接触を避けることで、摩擦・摩耗を抑えやすく、クリーン性が求められる回転支持部などで適用を検討できます。
クリーン化と安定運用を支える3つの特長
非接触・無給油・樹脂製という特長を活かし、 製造装置のクリーン化と保全負荷低減を支えます。
非接触
運転時の摩耗粉発生を抑制し、 異物混入リスクの低減に配慮します。
摩耗粉や異物の発生を抑え、 品質や衛生面への配慮をしやすく、 交換頻度や停止時間の低減に貢献します。
無給油
油・グリースを使用しない 運用が可能です。
給油やグリース管理の手間を減らし、 保全負荷の軽減につなげやすくなります。
樹脂製
樹脂製の軸受部は錆びず、万一接触した際には、
相手軸への影響低減が期待できます。
水気や洗浄工程ので錆によるトラブル解決や、 食品ラインなどクリーン性・長寿命化が求められる用途で ご相談いただけます。
転がり軸受との比較
| 比較項目 |
樹脂製 静圧気体軸受 (非接触) |
転がり軸受 |
|---|---|---|
| 1)クリーン性 (摩耗粉・油脂・錆の不安) | ◎ | △ |
| 2)メンテ負担 (給脂・清掃・交換頻度) | ◎ | ○ |
| 3)低トルク/摩擦損失 (効率) | ◎ | ○ |
| 4)荷重・剛性 (許容荷重/変位の小ささ) | △ *1 | ◎ |
| 5)偏荷重・据付誤差の許容 (軸ズレ/傾き) | ○ *2 | ○ |
| 6)設備要件 (空気源・配管・制御) | △ *3 | ◎ |
| 7)立上げ/停止時の安全性 (圧低下時の保護) | △ *4 | ○ |
(◎=優位性が期待できる、○=適用を検討しやすい、△=条件確認が必要)
*1 荷重・剛性:必要荷重・許容変位は、 給気圧・流量・すきま・軸径・偏心条件で左右されます。
*2 偏荷重・据付誤差: 偏心・傾きが出る前提で、すきまや給気構造を調整します。
*3 設備要件: 清浄・乾燥した圧縮空気が必要です。 既設エアの圧力・流量やフィルタの有無により、 追加機器や配管構成が変わります。
*4 立上げ・停止: 給気不足で動かすと接触リスクが高まるため、 圧低下検知や動作停止などの保護を推奨します。
一般的な軸受では接触や給油が前提になる場合があります。 静圧気体軸受は非接触・無給油を前提に、 クリーン性と保全性の両立を図りやすい構造です。
スターライト静圧気体軸受の特長:
偏負荷時にも圧力を維持しやすいエア供給構造
実機では、理想的な同心状態だけでなく、 偏心や傾きなどによる偏負荷が起こることがあります。
スターライトは、偏負荷条件を想定し、 端面側でも圧力を維持しやすい給気設計を採用しています。
これにより、同一給気圧力条件において、 当社従来構造よりも高い負荷容量が確認されています (評価条件の一例)。
負荷容量と給気圧の関係(評価例)
静圧気体軸受は、一般に給気圧が上がるほど負荷容量が向上します。
当社の評価例でも、給気圧(例:0.3〜0.5MPa)の変化に応じて 負荷容量が高くなる傾向を示しています。
偏負荷を受けやすい実機条件でも、 端面側まで圧力を供給しやすい構造により、 負荷容量向上を狙える設計です。
※右図は当社評価の一例です。 負荷容量は、軸受と軸が接触する最大負荷容量の 60%に相当する値を示しています。
軸受寸法諸元:
- 外径:φ50mm、内径:φ30mm、軸長:40mm
- 半径すきま:Cr=25µm、スロットすきま:hs=20µm
適用が想定される用途・設備
- 1 食品・医薬・化粧品ラインの搬送・回転支持部
- 2 半導体製造装置のクリーン性が求められる駆動部
- 3 洗浄工程や水気のある現場で使う軸受部
- 4 給油管理の手間を減らしたい装置
異物混入対策、錆や腐食への配慮、 交換頻度低減による稼働率向上など、 クリーン化と保全負荷低減の両立が求められる用途に向けて、 使用条件に応じた提案が可能です。
よくあるご質問
Q1. 設計提案してもらうには、どんな情報を渡せばよいですか?
A1. 設備ごとに個別設計(カスタムメイド)で対応できます。 初期検討を早めるため、分かる範囲で以下をご共有ください。
- 対象:軸受(回転軸支持)、シール(侵入・飛散対策)、またはその両方
- 回転軸情報:軸径、回転数(定常/最大)、偏心・傾きの見込み
- 荷重条件:ラジアル荷重、モーメント、据付誤差の想定(偏負荷)
- 周辺環境:粉体/飛沫/蒸気/薬品雰囲気、洗浄工程の有無
- 目標:クリーン化、メンテ頻度低減、腐食対策、異物混入不安の低減
- 供給エア:供給可能な圧力・流量、乾燥度、フィルタ構成(既設でも可)
Q2. 食品ラインで使いたいのですが、食品衛生法のポジティブリスト対応は可能ですか?
A2. はい。 食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度に適合する材料の選定・製作に対応可能です。実際の適用可否は、食品との接触有無、使用温度・時間、洗浄条件などを確認したうえで判断します。必要な提出資料についてもご相談ください。
Q3. 樹脂製にするメリットと、事前に確認したい点は何ですか?
A3. 樹脂製にすることで、 錆びにくさ、無給油化のしやすさ、 焼き付きリスクの抑制、 クリーン化への配慮といったメリットが期待できます。
一方で、荷重、回転数、使用温度、供給エア条件などによって 適した構成は変わるため、 金属部品と同じ考え方のまま置き換えるのではなく、 使用条件に応じた設計検討が重要です。
スターライトでは、 寸法条件や運転条件を踏まえながら、 構造・材料・供給条件を含めてご提案します。
Q4. クリーンルーム用途で検討できますか?
A4. はい、検討可能です。
静圧気体軸受は、圧縮空気で軸を非接触支持するため、 摩耗粉の発生を抑えやすく、 油やグリースを使用しない構成を検討しやすい点が特長です。
そのため、異物混入をできるだけ抑えたい搬送部や回転支持部、 検査・充填工程などで採用を検討いただけます。
一方で、要求される清浄度や装置条件によって 適用可否は変わるため、 使用環境・回転数・荷重条件・供給エア条件を踏まえての確認が必要です。
摩耗粉・錆・グリース混入の不安を減らし、
クリーン化と安定稼働を支える軸受構成をご提案
用途条件に合わせて、 寸法・空気供給・運用設計まで含めてご提案します。